猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

「独立の気象」

楽園のイングランド―パラダイスのパラダイム』を読み始めました

面白い

他に、

アメリカ詩人選『対訳ホイットマン詩集』もざっと読んでみたのだが ・・
先日引いた詩*1から予期した詩と違う!?


いや~、アメリカンでした

Walt Whitman - Brady-Handy

「Song of Myself 私自身の歌」は1346行もあるのだというのにまず驚く

「私は自分自身を祝い、自分自身を歌う」というのは

・・なんだか能天気に見えてしまうかも

「Song of the Open Road 大道の歌」も長いが

「これからは、私は幸運を求めない、私自身が幸運なのだ、
これからは、私は泣き言を言わない、ぐずぐずしない、(中略)
力強く、満足して、私は大道を旅する」

・・ふーーん 

http://glim-re.glim.gakushuin.ac.jp/bitstream/10959/1951/1/jinbunkagaku_15_113_129.pdf

それは、自恃という言葉でよいのか?

 

http://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20171101220543.pdf?id=ART0010026289 

漱石「個人主義」思想の自恃論的要素-アメリカ超越主義からの影響を探る-
by高継芬、山本孝司T

he Self-Reliance Element of the Soseki’s "Individualism"
Thought; The Influence from the American Transcendentalism.
Ji fen GAO1, Takashi Yamamoto

 

ホイットマンを初めて日本に紹介し評価したのは、夏目漱石

「天上天下我を束縛する者は只一の良心あるのみと澄まし切って険悪なる世波の中を潜り抜け跳ね廻る是共和国民の気風なるべし。」
「其共和国に生まれたる「ホイットマン」が己れの言ひたき事を己れの書きたき体裁に叙述したるは亜米利加人に恥じざる独立の気象を示したるものにして天晴れ一個の快男児とも偉丈夫とも称してよかるべし。」
(「文壇における平等主義者の代表者『ウォルト・ホイットマン』の詩について」1892年10月) 

 「 独立の気象」というと・・
カタルーニャ共和国としてのスペインからの独立宣言というのには驚きました

そしてそれが犯罪とされたので、また驚きました
カタルーニャ独立運動 Wikipedia

hbol.jp

 

 

 Leaves of Grass by Walt Whitman(1819‐92)

I celebrate myself, and sing myself,
And what I assume you shall assume,
For every atom belonging to me as good belongs to you.
I loafe and invite my soul,
I lean and loafe at my ease observing a spear of summer grass.

(Song of Myself 第1) 

 

 All goes onward and outward, nothing collapses,
And to die is different from what any one supposed, and luckier.

あらゆるものは、前へ、外へ進み、何ひとつ崩れさらない、

死ぬということは、だれもが思ったのと異なり、ずっと幸せなのだ

(Song of Myself 第6)

 

ホイットマン詩集―対訳 (岩波文庫―アメリカ詩人選)

ホイットマン詩集―対訳 (岩波文庫―アメリカ詩人選)

 


 ちなみに「アメリカ詩人選」は三冊そろいました~

1がポー

2がホイットマン

3がディキンソン

 

*1:私の言動は矛盾している? よろしい、
では矛盾しよう。
私は大きく、多くを包含している。
―ウォルト・ホイットマン「私自身の歌」(1855)