猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

麦の穂

本の中の麦の穂

メソポタミア文明に関する新しい本を見ていた

課題はこの植物です

『古代メソポタミアの神々 世界最古の「王と神の饗宴」 』小林 登志子 , 岡田 明子 (著), 三笠宮 崇仁 (監修)
集英社 (2000/12/5)刊に、イラクの国宝の興味深い植物文の大杯(ウルクの大杯The Uruk Vase(ca. 3000 BC))があったので、
このところみていたのですが
そこで、麦の穂とナツメヤシが交互に現れるというところが
2011年12月刊の前田和也・渡辺千賀子著[メソポタミア文明](河出書房新社フクロウの本)で、
「ウルクの大杯を読む」として6ページにわたる考察があり、大麦と亜麻としている。
長くナツメヤシとする説が支配的であったが、間違いなく亜麻であるという。
大麦も[六条大麦であることは確定している](耕地塩化に強い)とある。

シュメール語の文学作品で、人間が耕地で栽培する作物を総称する語としてしばしばて「大麦と亜麻」が現れる。
大麦とナツメヤシが組み合わされることは決してない。 (p8)

すごいですね〜〜

あと、前掲書p44で

この図を眺めて「お雛様の段飾りみたい」とお思いになった方もいらっしゃるであろう。

最上段には女雛男雛、酒杯、高坏(たかつき)、正式膳組、菱餅、供物膳など各一対で、他には嫁入り道具一式、牛車,駕籠などなど。

ウルクの大杯もまさにそうした婚礼儀礼を表している。

「お雛様飾りのような結婚儀礼」のシーンとしているのが、、いまいち腑に落ちないところを、やっぱり、

前3000年ごろのウルクにおいて、後のテキストに見えるような「聖婚」儀礼がすでに成立していたかどうか、はっきりしない。
豊穣を祝う儀礼が描かれていることは疑うことができない。(前田和也p10)

いや、そういう風に言ってもらえるとありがたい(笑)

図説 メソポタミア文明 (ふくろうの本/世界の歴史)

図説 メソポタミア文明 (ふくろうの本/世界の歴史)

麦の穂は一大テーマです
因みに植物からでなく、文様からの文明研究ですが、マリア・ギンブタスってどんぴしゃり・・
古ヨーロッパからミノアへそれからギリシアへ・・というあたりを苦労しながら読んでいるのですが、面白い!

畑の麦の穂

ほとんどみあたりません(カンザキ花麦)
カンザキハナナは好調で、行けそうです!(売って資金獲得)