猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

花譜[貝原益軒]

花その魅力とデザイン…という本を買ったのですが
by吉田光邦さん@淡交社

『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば
吉田 光邦(よしだ みつくに、1921年5月1日 - 1991年7月30日)さんは、日本の学者。京都大学名誉教授。専門は、科学技術史。愛知県出身。
科学技術ですか…

花―その魅力とデザイン

花―その魅力とデザイン

花の書物という章に
花譜[貝原益軒]…というものの紹介がありました

貝原益軒といえば誰しも「女大学」とか「養生訓」を思い浮べ、しかめつらしい道学者と考えるだろう。だが益軒は決してそんな人ではなった。中国の薬物書としてよく知られる本草書の方法を用いて、これを日本の立場から考えた「大和本草書」を書いたり、京都の観光ガイド書である橋「京城勝覧」を著わすなど百科全書的な学者だったのである。

…なるほど…

1694(元禄七)年刊
引用著書中国の書物47和書14(益軒の博学ぶりを示す)
草120種木77種 月別
序文:

花は人間を包む世界の気が物となってあらわれたもの
それらの花を自分で育て養うということは気の存在を体験することになる
美しい花や木には人間の手を加えてやらねばならない
人間とともに生動する自然
栽培法に重点を置いた書物…時代の表れ

1月梅 ツバキ
2月ジンチョウゲ アンズ サクラ
3月モモ カイドウ ボケ カリン ナシ ボタン
4月シャクヤク
5月タチバナ クチナシカンゾウ ザクロ
6月ハス シュウカイドウ
7月蘭 ケイトウ ムクゲ ヒュウガアオイ(ヒマワリ)リンドウ スイレン オシロイバナ
8月ハギ フヨウ モクセイ オミナエシ
9月キク ウコン ツワブキ
10月カンギク サザンカ
11月スイセン
12月ロウバイ

枝や葉、また実を賞するもの
セキショウ カラタチバナ 吉祥草 センリョウ オモト 竹バショウ トウガラシ ススキ ホオズキ

松(百木の長)杉 楊柳 ソテツ シュロ カエデ アオキ クコ ユズリハ ヤマタチバナ
など

ちなみにあと「花の書物」として紹介されている日本のものは
山田孝雄「桜史」(昭和16年)

櫻史 (講談社学術文庫)

櫻史 (講談社学術文庫)

中国から
12世紀の半ばの范成大の「范村梅譜」と「梅品」
呉船録・攬轡録・驂鸞録 (東洋文庫)

呉船録・攬轡録・驂鸞録 (東洋文庫)

古代ギリシアから
「ディオスコリデスの本草書」
ディオスコリデスの薬物誌 (1983年)

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植物誌〈1〉 (西洋古典叢書)

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(これまだ買ったままです)(^^ゞ ⇒ボランティアもいいけどもうちょっとこっちへ行きたい
それとこの山田孝雄さんて国語学の山田さんで、これまたふ〜〜ん。
人さまざま (名著/古典籍文庫―岩波文庫復刻版)

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文様の博物誌

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