猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

鏡開き(続き)

昨日の話
> 鏡餅ということからまたまたかがみ…で、
> 例の本をやっつける予定

この本って最後に
要約と結論 なる一章があるではありませんか
しかし私のぬきがきとだいぶ違う…私がいかにいい加減に読んでいるかの証であるか
それとも←こういう件に関しては、案外尊大な私(^_^;;

一番大事なところを抜かした(^_^;;…と思ったのは

思惟における「反省」(レプレクション)と鏡における
「反射」(レプレクション)は同じ言葉によって指示される。

…って、いうところで、でも、これはここまでなかったんだ。

結論は

精密科学の中の幻想的な科学である反射光学は幻想世界の開花に最もふさわしいものであった
二律背反的な二つの定数ー放埓と規則―が、その思想と特異性を規定している

…って感じ?
いやぁ「アルキメデスの鏡」の2章にわたる大考察の後に
世界の七不思議の胸に大鏡をつけたロードス島の巨人も出てきて
鏡はそれだけでなく、その前の一千もの柱の上にものせられていたという(byプリニウス34巻の7)
敵艦隊を脅かす集光鏡、光と武器
挿絵があって、無知な私もやっと納得


バルトルシャイティスの「鏡ー科学的伝説についての考察」(1978)…読了訳者の解説を読んでいるところです

「イシスの探求」から2年後の最後の著作という;;
(著作集4巻「アベラシオン」「アナモルフォーズ」「イシスの探求」…)
フランス人がクロスマン(戴冠=仕上げ)と呼ぶ類の著作
出発期(1920年・30年代)のキュビズムの隆盛と無縁でない
(キュビズム…偏奇なアナモルフォーズこととする幾何学的美術)
「幻想」はリアリズムを糧とする
 増殖によって作用する「劇場」


渋沢龍彦に大きな影響を与えたこと
マニエリスム・バロック趣味という解説がありました
マニエリスムってあれですね

ホッケ「迷宮としての世界」(1957)が与えた衝撃
…パルミジャーノ「凸面鏡の自画像」(1523)
宮上淳「鏡・空間・イマージュ」(1967)
坂崎乙郎「鏡の前の幻想」(1970)
多田智満子「鏡のテオーリア」(1977)
由水常雄「鏡の魔術」(1977)
川崎寿彦「鏡のマニエリスム」(1978)
訳者ー谷川渥「鏡と皮膚―芸術のミトロギア」