猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

鏡開き

…いえ、お餅の方でなくて、それにかこつけてようやく
例の本の方を

「鏡 科学的伝説についての試論、啓示・SF・まやかし」

鏡 バルトルシャイティス著作集(4)
=== 引用 開始===
大いなる鏡(1264)…中世の百科全書4巻
自然の鏡、知恵の鏡、道徳の鏡、歴史の鏡の区分されている

知恵の鏡…擬人化された「賢慮」は、一個の鏡と一匹の蛇を手にしている

=== 引用終了 ===
やっぱりね
(^_^;;


=== 巻頭言===
鏡よ、お前たちの真の姿のなんたるかを
語った者はついぞいない。
R・M・リルケ(「オルフォイスへのソネット」1922)

=== ぬきがき===
  鏡という隠喩
鏡…正確なヴィジョンの寓意
ダ・ヴィンチによれば鏡は師匠である

=== 挿絵は ===
これはよくみますね
ウィーン美術館のハンス・バルドンク・グリーンの「人生の三段階」

以上は序文まで
そのあとのぬきがき

反射光学博物館
  A・キルヒャー(1646)人間を動物に変える装置
  ヴェルサイユ宮殿の鏡の間(1680)
天の鏡
 ウェヌスをあらわすエジプトの象形文字は円と逆十字から構成され、
 くだんの遊星(金星)はそこから名前を取っているが、それは一つの鏡に他ならない。
神の鏡
 太陽の鏡…神を写す鏡 
 鏡の内なる不可視の神
 曇りなき鏡…聖母の象徴
 ファウスト…レンブラントの描く火の輪1652頃アムステルダムレイクス美術館
アルキメデスの鏡
 集光鏡…ローマ人やスキタイ人の襲来に立ち向かった武器
 チェザーレ・リーバ「恋の起源」…恋の病 目と目が出会うことによって生じる
アレクサンドレイアの灯台の鏡
 世界の七不思議 ファロス ロードス島の巨像(太陽神)
         胸の真ん中に大きな鏡をつけている…プリニウス第34巻7 
ピュタゴラスの鏡
 鏡に文字を書き月に反射させて遠くの人に伝える(魔術)

魔法の鏡
 シェィックスピア「マクベス」 大罪の恐怖 罰の残忍さを示す
人工の幽霊
 ポー「異常な物語」(1839)人間と幽霊の決闘
濫用・錯誤・まやかし
 鏡とその両義的世界の詩的メカニズム
    …とらえがたく、はかない、偽り、錯誤、欺き、そしてまやかし
 挿絵はメムリンク工房の「虚栄」