「苦しみの日々 哀しみの日々」
茨木 のり子
苦しみの日々
哀しみの日々
それはひとを少しは深くするだろう
わずか五ミリぐらいではあろうけれどさなかには心臓も凍結
息をするのさえ難しいほどだが
なんとか通り抜けたとき 初めて気付く
あれはみずからを養うに足る時間であったと少しずつ 少しずつ深くなってゆけば
やがては解るようになるだろう
人の痛みも 柘榴のような傷口も
わかったとてどうなるものでもないけれど
(わからないよりはいいだろう)・・・以下略・・・
散文的日常の中で「知ったことか」モードで
あるいは
「深淵の縁で考えちゃいけない」モードで
しばし更新をサボっている・・