「科学」という翻訳語について
言語社会学の入門書に「科にわかれた(分岐した)学」という意味であるとあった件、
先ず 大限界には(ごめん「大言海」新訂 1957年:大槻文彦)には
「科学」という項目自体出ておらず
私がもっている国語辞書としては一番新しく買った「明鏡」(2003年版:北原保雄)では
もちろん出ている・・大言海にある「下学」が無くなった代わりのように
平凡社の世界大百科事典の方、入門書と同じく村上陽一郎さんの執筆で
冒頭部分はこんなでした
「新明解」(第6版 2005年:山田忠雄)は、
下の「広辞苑」(第5版 1998年: 新村出)から特に離れた語釈ではない
ついでに、実はこっちが私の愛用辞書であったわけですが、
「言泉」(1986年:林大)
ちなみに今では
Wikipedia(※科学)とコトバンクがメインなので
Wikipediaからドネーション(donation)を求められると、
お応えせざるを得ないですが、(~_~;)
辞書として、
※コトバンク:科学 はすごい
大辞林 第三版(2006年:松村 明)の解説で、中村正直が作った翻訳語とわかる
〔中村正直訳「史学」(1879年)にルビでサインス(science のこと)とあるのがこの語の早い例〕
(補足:Wikipediaでは別に・・明治時代に science という語が入ってきた際、啓蒙思想家の西周が、その訳語として「科学」を当てた・・by佐々木力 『科学論入門』、岩波新書、1996年とあり、
これは後ほど参照します・・)
コトバンクには、世界百科事典の方からの引用もある
科学とは今日通常は自然科学を指す。人文科学,社会科学という呼び方もある。元来は英語(もしくはフランス語)のscienceの訳語として19世紀末に日本で造られた単語であり,その後中国にも輸入された。scienceとは本来ラテン語のscientiaつまり〈知識〉全般を指す言葉から生まれたものと解される。ヨーロッパ語としてはフランス語に取り入れられたのが早く,17世紀初期に英語としても定着した。ドイツ語ではこれにWissenschaftという訳語を当てた。
大辞林 第三版の かがく【科学】 解説にあるのが、見逃せないように、
つまりは昨日書いたようにダランベールの『百科全書』序の学問の分類につながり
神学から独立した一つ一つの学問領域であったわけだ
「19世紀にさらに先鋭化して」=科学と
①
学問的知識。学。個別の専門分野から成る学問の総称。「分科の学」ないしは「百科の学術」に由来する。
とにかく、言語社会学の入門書は読了〜〜一々面白かった〜〜〜っと。
http://daijirin.dual-d.net/
- 作者: 松村明
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2006/10/27
- メディア: 大型本
- 購入: 2人 クリック: 96回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2001/10/01
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
- 作者: 佐々木力
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/08/21
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 46回
- この商品を含むブログ (22件) を見る