小西甚一さん(1915-2007)の『日本文学史』が届きました (講談社学術文庫 1993)
解説の「文学の中へ導く書」byドナルド・キーン(1922-)さんは、
この本を1954年の東京から京都への列車7時間半の車中で読んだこと
「私の蒙を開いてくれた恩人である」とし、
同じ程度の興奮を覚えさせられたのは本居宣長の「排蘆小船」を読んだ時だけだったとまで言っている。
これで[日本文学史]は、机上に3冊並んでいることになります(並べてみているだけ・・笑)
(他は※藤岡作太郎※加藤周一)
内容紹介
大佛賞『日本文藝史』原形をなす先駆的名著洗練された高い完成を目指す「雅」、荒々しく新奇な魅力に富んだ「俗」。雅・俗交代の視座から日本文学の歴史を通観する独創的な遠近法が名高い幻の名著の復刊。
内容(「BOOK」データベースより)
文芸作品の内なる表現理念=「雅・俗」の交錯によって時代を区分したところに本書の不滅の独創がある。健康で溌溂とした「俗」を本性とする古代文芸、端正・繊細な「雅」を重んずる中世、また古代とは別種の新奇な「俗」を本質とする近代。加えて著者は、日本文学を「世界」の場に引き出し、比較文学の視点からも全体的理解に努める。長く盛名のみ高く入手困難だった「幻の名著」の待望の復刊。
因みに年表は西暦400年から始まっている
(1943年の島崎藤村没まで)
加藤周一さんは[文学]の定義を、
大陸型(中国・フランス・・それは、書かれた文章である)、
英米型(それは、創作である)に分けている
『論語』でさえすでに美文、というのは痛快
藤岡作太郎さんのは、「竹取物語」を例にとると、
世に称す、竹取物語は物語のいできはじめの祖なりと。
竹取は人生を活写したるノーヴェルにあらずして、事実の怪奇に興をとるローマンスの一なり。
・・・・という感じです・・
「われはもと月界の女僊(じょせん)の罪を得てしばらく下界に下りしもの」
・・以上、基礎勉強中
- 作者: 「竹取物語」,高畑勲,坂口理子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2013/10/25
- メディア: 文庫
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