何の因果か
「文字の世界史」を読んでいました
矢島文夫監訳というので一応
「社会言語学者」ルイ=ジャン・カルヴェ著前島和夫訳
人間とは、このように全体を見通そうと企てたがる・・・ものなのかもしれないが、
色々気になる個所が多い
漢字の簡略化が、「漢字の記憶に学習上の困難があるから」というのはいただけない
(※実際は、筆写を早くするためという理由が大きい)
奴隷の「奴」が
「女に夫の手」って言って済ましていないで下さいよ
その他知識は深くないのに断定している(ような)のが一々引っかかったが、
そういうところをそぉっ〜〜とすっとばして、一望して終えた・・(~_~;)
※亀の旧字の書き順の話はよい (p90)
亀と言うと、もう一冊は「甲骨文字の読み方」(落合淳思さん)
占いと言うと、どうしても「未開的な」ものという先入見があるのだが、
最初から吉が出るように 亀の腹の甲羅の(あるいは牛骨の)裏側を調整しておいて、
書き方に一定の書式文法があって、 結果はあとに書く・・・
定期的組織的に行って、結果を政治的権威付けに使う という
必ず干支(日付)から始まるという
これは現行数学の順列・組み合わせの「場合」に相当し、これを駆使できた3000年前の占い師は
かなり高度な数理的頭脳をもっていた・・というのは別にどこかで読んだ
次の積読本
藤枝晃さんの「文字の文化史」(一読はしている)

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松岡 榮志さん「漢字・七つの物語 中国の文字改革一〇〇年」

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「漢字が滅びなければ、中国は必ず滅びる」、かつて魯迅はこう喝破した。中国の激動の時代、どのようにして漢字は生き残り、簡略化の道を歩んだのか