猫頭の文房ブログ

人間を獣頭人身で「分類」すると、私めは猫頭。その書斎もとい文房(自室)日常ブログ

ロアルド・ダールコレクションの「一年中ワクワクしていた」のあとがきで
柳瀬尚紀さんが書いている
「鶸」(ひわ)の字の件なのだが・・
「弱」の字がこんにゃく玉のことで
「鶸」の方は、こんにゃく玉のようにまるまるとした鳥、という説明(P112)・・・
これ? ちょっといただけないですね、と思い、
その説明の直前に「角川大字源」にあるという「鷗」の説明がありましたので、
念のため参照したところ、そちらは確かに、音符の區(ク)は水の泡とあり、
「水の泡のように水上に浮かぶ水鳥」
「鶸」の方にも、その字のところに、弱=こんにゃく玉云々と書いてある(それが正しいかどうかは別として)
(「弱」の字の方にはその解はでていない)

「カタカナで書くと植物や動物の姿が見えなような気がするというのは本当ですね、でも・

「蝶」という文字で、虫の右側にある「枼」は「チョウ」と読み、「はさむ」という意味なんだ、蝶というのは、羽が体を左右からを挟むようになっている、蝶と書いた方が姿が見える、というのはどうなんでしょう
断言しているのがちょっと(~_~;)
「枼(ヨウ)は、うすくひらひらしたもの、と白川静はいう(〔字統〕)
象形ではなく形声である・・

※(弱の半分)字は明らかに弓の象形であり、飾りをつけた儀礼用の弓勢の弱い弓と白川静

P114の「雀」の字の方も、
「小」には焦げるの意味と踊るの意味があるとあるのが、納得いかない
白川静によれば、「小」は「微小なものが散乱している形」であり、
「少」は「小さな貝や玉を紐で綴った形」である。

日本語にふりがながある、というのが日本語の大きな才能であるというのは本当ですね

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